技術士試験(第二次試験)受験生の皆様へ ~直前対策のアドバイス~

科学・技術

日本技術士会のサイトに「令和3年度第二次試験の実施について(7日前周知)」が公表されていました。
受験されるかたのほとんどは「総合技術監理部門を除く技術部門」でしょうから、筆記試験日は7月11日(日)だと思います。
 そこで、受験生の皆様が「この1週間に何をすべきか」を考えてみました。

私も数年前には受験生で、平成30年度に第二次試験に合格しました。
 驚かれるかもしれませんが、さらにその前の2年間は技術士試験(第二次試験)の委員で、建設部門のうち「都市及び地方計画」科目の答案採点と口頭試験を担当していました。
(試験委員の条件に「技術士であること」は無いらしい……ですね)

 授業料を出せば技術士試験のための講座や塾があり、丁寧に教えてくれると思いますが、独学の方は「この1週間に何をすればいいの?」と思いますよね。(私も独学でした。)
 以前は必須科目が択一式でしたから、試験直前は択一試験用の暗記に充てる方が多かったと思いますが、令和元年度の試験制度改正後はすべて記述式になっているので、なおさら「何をすればいいの?」ということになると思います。

答案を採点する試験委員の立場から考えると……

 ここで、受験生ではなく、答案を採点する試験委員の立場から考えてみたいと思います。
 まず、答案用紙1枚にまとめる【選択科目Ⅱ-1】には用語解説的な設問もあるのですが、それ以外の【必須科目Ⅰ】【選択科目Ⅱ-2】や【選択科目Ⅲ】においては、答案用紙2枚~3枚で、まさに「論文」として採点されることになります。
 採点については、問題ごとに採点基準が決められており、技術部門/科目ごとに複数グループ・複数人で採点し、採点委員によって不公平が出ないように調整しています。
 ただし、「問題ごとに採点基準が決められており」といっても、採点委員の裁量に任されている部分も少なくありません
 たとえば
 「現状等に対する基本的な認識は適切である
 「論文の一部は妥当で首肯できる
 「(設問からは少しずれているが)着眼点に独自性がある
 「論文としての流れが妥当である
などで加点することです。

3行~4行程度の汎用性のある文章を用意する

 答案全体を適切に書くことができれば満点に近い点数となるわけですが、採点委員としての経験からいうと、そのような答案は稀です。
 限られた時間の中でそのような答案を書けるのは、その方の専門分野と設問が相当程度一致している場合に限られるような気がします。
 むしろ合格・不合格を微妙に分けるのは、上記の加点を含めて「部分点をある程度取れる答案を書けるかどうか」だと思います。

 ひとつのテーマに対して答案用紙の3行~4行(字数でいうと72文字~96文字)程度の汎用性の高い文章をいくつか覚えていれば、上記の現状等に対する基本的な認識は適切である一部は妥当で首肯できる」レベルの答案が書けます

 受験生の多い建設部門でいいますと、答案用紙が多く配点も大きい【必須科目Ⅰ】や【選択科目Ⅲ】は、何らかの形で以下のテーマ例に関係する設問が多いと思います。

・人口減少社会とインフラ、
・温暖化対策や低炭素化社会、
・生物多様性の維持、
・維持管理の課題や解決策、
・国土強靭化の課題や解決策、
・生産性向上、i-Construction 、BIM/CIM
・コンパクト+ネットワーク、
・技術継承           など

 お持ちの参考書などから、これらのテーマについて3行~4行(字数でいうと72文字~96文字)程度の汎用性のある文章を作成し、覚えておけば、答案(論文)の材料として十分に使える(そして点数に結びつく)でしょう。
 特に、これといった参考書をお持ちでなければ、(建設部門なら)国土交通白書をこのような観点から読むことをおすすめします。
https://www.mlit.go.jp/statistics/file000004.html
(試験問題は最新版よりもむしろ昨年(令和2年)版がベースになっていると思います)

それでは、1週間後のご健闘をお祈りいたします。

受験生の皆様に、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。

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